ウィニペグ① ウィニー・ザ・プー

カナダ - 150年 街道をゆく

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ウィニペグ① ウィニー・ザ・プー

ウィニペグはマニトバ州の州都で、カナダ中央部の代表的な都市だ。

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日本ではあまり馴染みがないが、有名なのは「くまのプーさん」だろう。「ウィニー・ザ・プー」というのは「ウィニペグのプー」という意味で、もともとウィニペグに赴任していたイギリスの軍人が帰還するとき、小熊を持ち帰ったこと実話をもとに、イギリスで「ウィニー・ザ・プー」が書かれた。それがディズニーのアニメになったことで有名になったのだ。

ウィニペグは、ただ歩いただけでは何もない街のように思える。この一帯は冬は厳寒のために、スカイウォーク(空中回廊)や地下にモールが入っているので、建物の中に入らないと店を見つけることが難しい。

治安もそう悪くはないが、夜間にVIA駅周辺を歩いていると、「コインを持ってないか」とホームレスからたかられることもある。先住民系の人々がぶらぶらしているのをよく見かける。数年前まで「カナダのマーダー・キャピタル(殺人の街)」と呼ばれていたというが、旅行者が普通に歩く分には特に危険は感じない。

ウィニペグでガイドをお願いしたのは、Kさんという若い日本人の青年だ。

実は、ケベックなどカナダ東海岸を旅しているとき、ウィニペグで日本人ガイドに会うと話すと、現地に住む日本人ガイドの人たちから「ウィニペグにいる日本人ガイドって、どんな人なのか、後で教えてくださいね」と言われていた。誰も、まさかウィニペグに日本人ガイドがいるなどとは思っていなかったのだ。

しかしケベックに住んでいる日本人ガイドは、英語とフランス語の両方が話せないといけない。私はそちらの方もかなり変わっていると思うのだが、確かに彼らからするとウィニペグは辺境になるだろう。

しかし会ってみると、京都出身のごく普通の青年で、普段は駐車場の管理人をしているという。私は会って早々に「なぜカナダの中でもウィニペグに住もうと決めたのですか」と訊ねた。

「そりゃあ、トロントに住めたらトロントの方がいいですよ。だけどトロントは物価が高いでしょう。だからいろいろ探していたら、ウィニペグまで来てしまったという感じですね。こっちではロイヤル・バレエ団が有名なんですが、ぼくもバレエを習ってますし」

「プロのバレエなんですか」

「違います、素人です。ただ習っているだけです」

多分、マニトバ大学などへの留学の関係でウィニペグになったのだろうと推測していたのだが、どうもそうでもないらしい。それから何度か機会を見つけて訊ねたのだが、どうも要領をえないままだった。

 

とりあえずウィニー・ザ・プーの銅像があるというので、それを見に行こうということになったのだが、Kさんはそれがどこにあるのか知らないと言う。

「ウィニペグ人も知らないと思いますよ。ぜんぜん有名じゃないから」

仕方ないので観光局に問い合わせて、市内にあるアシニボイン公園にあるとわかった。

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行ってみると、これがまた大きな公園で、車で回らなければならない。ようやく見つけたが、呆気ないもので、そうたいした銅像でもない。

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↑哺乳瓶で乳をあげている銅像

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↑公園自体は自然豊かで、散策しているだけで楽しい

観光局からきたカナダ人ガイドのフィリップに「どうしてウィニー・ザ・プーをもっと売り出さないんですか」と訊ねると、苦笑いして言った。

「ディズニーが、商標登録の関係でうるさいからですよ。プーというがいけないらしい。ウィニー・ザ・ベアならいいと言うんで、そうしてるんだけど。まあ、もともとイギリスの話ですしね」

その後、昼食に出かけた。

レッド川という川が、町の真ん中を流れているのだが、その川にかかっている橋の真ん中にレストランがあるというので、そこで昼食をとった。このレストランは、橋の真ん中にあるので、カナダでも珍しい。また料理もおいしいということで、フィリップのお薦めで立ち寄ることになったのだった。

このレストランが珍しいのは、サンボニファス地区を結ぶ橋にあるということから、フレンチ・カナディアンの料理を出す。

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↑フランス風ピザ。生地が薄くカリカリで、ソースもトマトソースではない。

 

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↑魚のサンドウィッチ。クレープで巻いてある。

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↑フランス風ハンバーガー。中にいろいろな食材が詰められていて、ソースが独特な味になっている。

もっぱらお薦めを食べたが、どれもおいしかった。川の上にレストランがあるので眺めはいいし、べつに観光客がくるというわけではなく、客は地元の人が多いという。

つづく

 

 

コメント

  • プーさんファン

    こんにちは。くまのプーさんがすきなので「ウィニー・ザ・プー」の意味は知っていましたが、地元であまり有名じゃないとは知りませんでした。カナダ人とアメリカ人の微妙なすれ違いという感じが興味深く思いました。またいろいろなことを教えてください。

    • 上原善広

      プーさんも「赤毛のアン」と同じで、地元ではほとんど知られてなくて、観光客がよく来るので、地元でも知られるようになったようです。詳しい方によれば、実際は隣のオンタリオ州でつかまったクマなので、そちらにも記念碑のようなものがあるらしいです。州同士で対抗しているんですね(笑)。英語本ですが、実際のクマのプーさんと、漫画のプーさんについて記した解説書も出ていますので、もしカナダに来られる際はよかったら一冊、おみやげにしてみてくださいね。

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