煌めきに満ちた、冬のケベックシティとモントリオール。

QUEBEC CITY

まるでおとぎ話!
世界遺産の街ケベックシティを旅する。

カナダ東部、セントローレンス川沿いに位置し、「カナダの中のヨーロッパ」と謳われるケベック州。
歴史ある街ケベックシティと多文化都市モントリオール、ふたつの街から新しいケベック州の魅力をお届けします。

国際色豊かなライフスタイル

カナダ・ケベック州では、フランスを彷彿とさせるヨーロピアン文化とカナダの自然が混じり合い、ほかのどこでもお目にかかれない国際色豊かなライフスタイルを紡ぎ出す。

どこよりも美しいケベック州の冬景色をお目当てに、女優・モデルの田中シェンさんがまず向かったのは、どこかヨーロッパの趣漂う、ケベック州の州都・ケベックシティ。色鮮やかな石造りの建物が真っ白な雪で縁取られる冬のケベックシティには、絵本さながらのメルヘンの世界が広がっている。世界でいちばんロマンティックな冬景色を探しに、ケベックシティを旅してみよう。

Québec City

starring SHEN TANAKA (model, actress)
田中シェン(モデル、女優)

ケベックシティは17世紀はじめ、フランス人入植者により築かれた街だ。およそ4.6kmの城塞に取り囲まれた旧市街に足を踏み入れれば、そこにはフランスさながらの光景が広がっている。どこまでも続く石畳の歩道、18〜19世紀に建てられた建物がそのまま残り、カナダの他のどの都市とも違う、異国情緒を味わえる。

St. Lawrence River

旧市街の中はアッパータウンとロウワータウンの2エリアに分かれている。セントローレンス川を望む高台にあるアッパータウンの見どころは、ケベックシティのランドマークであるフェアモント・ル・シャトー・フロンテナック。ホテルの裏手にある遊歩道、テラス・デュフランから雪景色の旧市街と凍りついたセントローレンス川を見渡せば、静謐な冬のランドスケープに心まで洗われるよう。

一方、ロウワータウンのプティ・シャンプラン通りには、思わず寄り道したくなるカフェやショップが連なり、あちこちから賑やかなおしゃべりが聞こえてくる。

可愛い町並みはもちろん魅力的だけれど、何よりも田中さんの心を揺り動かしたのは、ケベコワたちとの心温まるふれあい。シェフ、博物館のキュレーター、先住民のアーティスト……古き良きものを次世代に継承させようという彼らの取り組みには文化や自然に対する敬意や理解を感じたとか。

「初めて訪れる街なのに、『ただいま』という気持ちにさせられるのはきっと、この街の人が抱く自然観に共感できるから。懐かしい場所に帰ってきたかのようなセンチメンタルな気分に浸れるケベックシティは、人も街も懐が深いんですね」

カナダ先住民の美しき文化と
アートに触れる。

文明博物館
Musée de la civilisation

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ケベック州の歴史や文化、特にカナダの先住民文化にまつわる民族学的なコレクションで知られる。メインの展示室では、北東沿岸の先住民およびイヌイットの文化の移り変わりに焦点を当てた『This Is Our Story : First Nations and Inuit in the 21 Century』と題した常設展を開催中。

常設展『This Is Our Story : First Nations and Inuit in the 21 Century』に展示されている先住民の現代作家の作品群。

ケベック州には11の先住民族が存在するが、彼らの伝統的な工芸品からコンテンポラリーなアート作品までおよそ450点を、プロジェクションマッピングや映像、インタラクティブな手法を用いて展示。彼らの過去やルーツ、多様性や独自の視点を浮き彫りにするとともに彼らが置かれた現在と未来に思いを馳せるというエキシビジョンだ。

「過去と現在、未来の連なりに導いてくれる手法がユニーク。私も自分のルーツにコンプレックスを抱いたことがあったから、彼らの葛藤を表現した作品には共感しました」

今回の展示にあたり、18の先住民族のコミュニティから協力を得て約800人にインタビューしたという。

博物館は1752年に造られた古い商家をベースにしている。ミュージアムショップには竣工当時のレンガの建造物が残されている。

インタラクティブな展示に引きこまれる。

Musée de la civilisation

85 Rue Dalhousie, Québec, QC G1K 8R2
Tel. 418-643-2158
開)10:00〜17:00
休)月、Labor Day、Thanksgiving、3/2(2020年)
料)大人(31歳以上)17カナダドル、(18〜30歳)11カナダドル、(12〜17歳)6カナダドル、11歳以下無料
カード: AMEX、MASTER、VISA
www.mcq.org

先住民の美しいアートを、
旅の思い出に。

ブティック・ル・サッシェム
Boutique Le Sachem

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北東アメリカの先住民の工芸品を幅広く扱っており、ファーアイテムやモカシン、ストーンカービング、動物の革や毛皮、角などを用いたジュエリーが手に入る。

伝統的なモチーフが美しい、カナダの現代作家によるプリントも。4.99〜14.90カナダドル

ストアマネージャーのおすすめは、ケベックシティ内にある先住民の特別居留地、ワンダクで作られているモカシンやドリームキャッチャー、アベナキ族の人形など。カナダのコンテンポラリーアーティストによるプリントなど、カジュアルなお土産品も揃っている。

手工芸品に目がないという田中さんが目をつけたのは、「メディスン・ストーン・ジュエリー」という名のストーンアクセサリーと、オンタリオ州在住の画家、ベンジャミン・チー・チー(Benjamin Chee Chee)のプリント。

「作品にはそれぞれ、作家のバイオグラフィーやストーリーが記してあって、作家へのリスペクトが感じられました。愛着を抱けるものをお土産にすると、その旅がより一層、感慨深いものになるはず」

外観には、イヌイットのスノーシューをオブジェのようにあしらって。

クマ、狼、ヘラジカなどの動物モチーフ使いも、先住民の工芸品の特徴だ。

Boutique Le Sachem

17, Rue des Jardins, Québec, QC G1R 4L4
Tel. 418-692-3056
営)10:00〜18:00(時期により異なる)
無休
カード: AMEX、DINERS、JCB、MASTER、VISA
https://boutiquesachem.com

地元ロブスターにジビエ、
ケベック産の美食に舌鼓。

シェ・マフィ
Chez Muffy

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ロウワータウンの「オーベルジュ・サン・アントワーヌ」にあるレストラン。食材はオルレアン島の自家パーマカルチャー農園からのものを中心に、可能なかぎりローカルのものをチョイス。冬はニンジンやアーティチョークなど、低温でも栽培できる根菜類を中心に提供する。

19世紀に建てられた古い倉庫をリノベーションしたレストラン。オリジナルのレンガ壁や梁を活かしたインテリアだ。

「ファーム・トゥ・フォーク」をコンセプトに掲げるシェフ、ジュリアン・ウーレット(Julien Ouellet)の冬のおすすめ食材は、ケベック州沿岸、ガスペジー産のロブスターや近隣でとれたジビエ、グレインフェッド(穀物飼育)のローカルビーフなど。

「ケベックの魅力は季節のコントラストがはっきりしていること。だからメニューも週替わりで変えているんだ。その季節に味わえる最高の食材を、シンプルに調理するよう心がけているよ」とジュリアン。

「日本人の舌にも親しみやすい繊細な味付けで、地元生産者やローカル食材への配慮にも共感しました。1822年に建てられた、古い倉庫をリノベーションした空間も素敵」(田中)

ローカルのブラックカラントのソースでいただくレッドビーツとゴートチーズのサラダ。37カナダドル

ケベック州産のワインも豊富で、ワインペアリングのコースもあり。90カナダドル

Chez Muffy

10, Rue Saint Antoine, Québec, QC G1R 4L4
Tel. 418-692-1022
営)朝食6:30〜10:30(月〜金)、7:00〜11:00(土、日) ブランチ10:00〜13:00(日) ランチ12:00〜14:00(月〜金)、ディナー18:00〜22:00(月〜日)(時期により異なる)
休)冬季の月、火のディナー
カード: AMEX、DINERS、MASTER、VISA
www.saint-antoine.com/chez-muffy

雪と氷で造られた、
冬だけ登場するホテル。

アイスホテル
Hôtel de Glace

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リゾート施設「ヴァルカルティエ・ヴァケーション・ヴィレッジ」内に、季節限定で登場する「アイスホテル」。12月、気温が摂氏0度以下になると500トンの氷と35,000トンの雪を使ってホテルの建造を始め、1月上旬にオープンする。

敷地内には氷で造られたチャペルがありウェディングや先住民のセレモニーが行われる。

営業は3月半ば頃まで。館内は、毎年設けるテーマに沿った氷の彫刻がディスプレイされており、客室ごとに異なる装飾が施される。気になる室温は常時マイナス3度ほど。ホテルに宿泊した場合、「ヴァルカルティエ・ヴァケーション・ヴィレッジ」のアウトドアスパやサウナの利用が可能だ。就寝時は氷のベッドの上に冷気を遮断するマットと南極探検でも使われているシュラフを利用する。ホテル内をガイドツアーで巡ることができるほか、バーのみの利用も可能だ。

「雪と氷をモチーフにしたテーマパーク。バーやラウンジもあるので、遊び場としての利用も楽しそう。毎年新たに造って、春になったら壊して……常に進化し続けるという姿勢に脱帽」

バー&ラウンジだけの利用も可能。オリジナルカクテルは氷でできたグラスでサーブされる。

2019年は「ガーデン」をテーマに造られた。客室内の壁面には、ガーデンを想起させるモチーフの彫刻が。

Hôtel de Glace

1860 Boulevard Valcartier, Saint-Gabriel-de-Valcartier, QC G0A 4S0
Tel. 418-844-2200
営)毎年1月〜3月半ば頃まで
全42室(2019年)
デラックススイート(暖炉、プライベートホットタブ、サウナ付き)749〜849カナダドル、スイートルーム479〜579カナダドル(いずれも敷地内の「Hôtel Valcartier」の客室含む)
料)大人20.99カナダドル
カード: AMEX、DINERS、MASTER、VISA
www.valcartier.com/en/accommodations/ice-hotel/

最高にフォトジェニック!
ケベックシティ随一のホテル。

フェアモント・ル・シャトー・フロントナック
Fairmont Le Château Frontenac

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セントローレンス川沿いにそびえる、まるでシャトーのような建物がケベックシティのランドマークである「フェアモント・ル・シャトー・フロントナック」。

創業は1893年。カナダ太平洋鉄道が富裕層の顧客のために建設したもので、モントリオールのウィンザー駅を手がけた、「建築の父」ことブルース・プライス(Bruce Price)が設計した。ホテル内にはギャラリースペースが設けられており、ケベックシティとホテルの歴史を物語るオブジェが展示されている。

グリーンの尖塔とレンガ壁のコントラストが特徴的な外観は、アッパータウンのシンボル。

ホテル内にはファインダイニング「Le Champlain」、ビストロ「Le Sam, Bistro évolutif」、カフェ「Place Dufferin」、バー「1608, Wine & Cheese Bar」と、用途に応じて使い分けられるレストランやバーが備わっている。自家菜園や養蜂にも取り組んでおり、収穫した野菜や蜂蜜は「Le Champlain」でモダンなケベック・キュイジーヌに仕立てられるそう。

「夜チェックインして、朝、目が覚めたら、客室の窓からセントローレンス川と素晴らしい旧市街が。この眺望だけでも旅気分が一気に盛り上がります!」

セントローレンス川に面した「ヘリテージスイート」のベッドルーム5155号室。

ビストロ「Le Sam, Bistro évolutif」のウェイティングバー。バーだけの利用も可能だ。

Fairmont Le Château Frontenac

1, rue des Carrières, Québec, QC G1R 4P5
Tel. 418-692-3861
全611室
デラックス309〜689カナダドル、スイート1,000〜1,500カナダドル
カード:AMEX、DINERS、MASTER、VISA
www.fairmont.com/frontenac-quebec/

【基本情報】
※1カナダドル=約83円(2019年8月現在)
※日本から電話をかける場合、カナダの国番号「1」のあと、市外局番へと続きます。カナダ国内では掲載どおりかけてください。
※掲載店の営業時間、定休日、商品の価格などは取材時と異なる場合もあります。ご了承ください。

direction vidéo et montage : TISCH (UM), photos : LIONEL PIERRON, réalisation : RYOKO KURAISHI, coordination : KOZUE SATO, PHIROUM SAPHAN (INTERNATIONYUL©), collaboration : Dufferin Terrace (Parks Canada), Parks Canada Dufferin Terrace toboggan slide (Au 1884), Fou du Bio