もっと知りたい シャチ

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【シャチ】 クジラ目 マイルカ科

和名:シャチ(別名オルカ)
漢字表記:鯱
英名:Killer Whale, Orca
学名:Orcinus orca

体長:オス平均約8m(最大9.8m)。メス平均約7m(最大8.5m)。
体重:オス平均6t強。メス平均3~4t。
寿命:オス平均約36年(最長50~60年)。メス平均約63年(最長80~90年)。
分布:世界中の海。比較的水の冷たい海を好む傾向があるが、熱帯で見られることもある。
食べ物:アザラシ、トド、小型のクジラやイルカ、ラッコ、魚類、タコ、ウミガメ、海鳥など。
ただし、集団によって、主に魚を食べるものや、主にほ乳類を食べるものなど、偏りがある。
群れで行動し、力を合わせて、自分たちより大きなクジラを襲って食べることもあり、その狩りの様子から「海のオオカミ」の異名がある。

ジョンストン海峡のシャチ

ジョンストン海峡のシャチ

ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー島北西部のジョンストン海峡は、長さ60kmあまり、幅2.5~5km。シャチの密度が高く、頻繁に観察される場所である。今回の動画も、ここで撮影された。

ブリティッシュコロンビア州バンクーバー島北西部のジョンストン海峡

1970年代初め頃から、この海峡のシャチは、ポール・スポング博士や、マイケル・ビッグ博士はじめ、多くの研究者が調べてきた。現在、シャチの行動や社会の仕組みなどについて知られている情報の多くは、このジョンストン海峡を中心に、バンクーバー島周辺での研究に基づいている。

研究者たちは、バンクーバー島周辺に現われるシャチをよく観察し、一頭一頭の違いを記録して、「シャチの名簿」を作成した。

シャチの背びれ

シャチの背びれには、一頭ずつ特徴がある。例えば、上の写真で右側の2頭はオスの兄弟。似ているけれど、よく見ると、形や、傷など、微妙に違う。また、一番奥に見えるメスの背びれは、小さくて弓型に反っている。
さらに、背びれの下にある、「鞍型紋(サドル・パッチ)」と呼ばれる白い模様も、個体ごとにそれぞれ違っている。

背びれや鞍型紋の特徴1

背びれや鞍型紋の特徴2

この付近で見られるシャチ全部について、それぞれの背びれや鞍型紋の特徴などを記録し、記号を付けると、「名簿」ができる。名簿によって、シャチの数を正確に把握できるし、それぞれの行動や、他のシャチとの関係を観察することで、群れの仕組みも見えてくる。
長年に渡る地道な研究の結果、この付近に住みついたシャチの群れは、母親を中心とした家族で暮らしていることがわかった。子どもは、生涯、母親と一緒に暮らす。シャチの家族は、全ての動物の中で最も安定していると言われている。

◆さまざまなタイプのシャチ

バンクーバー島での研究により、シャチの群れにもいくつかのタイプがあり、タイプごとに群れの大きさや食べ物が異なることが明らかになった。

タイプ1:定住型(レジデント)

沿岸付近に定住し、バンクーバー島周辺で最もよく見かけるタイプ。主に魚を食べる。
メスの背びれの先は、前方が丸みを帯び、後ろは反っている。
母親を中心に、平均5~6頭が集まって家族をなす。家族はいつも一緒に行動する。
親戚関係にある家族がいくつか集まって「ポッド」と呼ばれる群れを形成する。ただし、ポッドを形成する個々の家族は、いつも他の家族と行動を共にするわけではない。

タイプ2:回遊型(トランジェント)

多くの場合2~6頭の小グループで移動。家族の絆は定住型ほど固くない。広い範囲を回遊し、同じ海域にはめったに姿を見せない。もっぱら、アザラシやイルカなど、海獣類を捕えて食べる。メスの背びれの先は尖っている。

タイプ3:沖合い型(オフショア)

陸地から遠く離れた海洋を、20~70頭の群れで回遊。主に魚の群れを襲って食べると考えられているが、背びれに大きな傷跡や、欠けた部分があることから、海獣類やサメも襲うことがあると推定されている。メスの背びれの先は丸まっている。

その後、シャチの研究が進むにつれ、バンクーバー島周辺に限らず、世界の他の海のシャチにも、専ら魚を食べるタイプと、海獣類を食べるタイプとがあり、それぞれの社会の仕組みも、魚を食べるタイプは定住型、海獣を食べるタイプは回遊型に近いことがわかってきた。
これら3つのタイプは、現在は同じ「シャチ」という種類に含められているが、将来は違う種類に分類されるかもしれない。

出産・子育て

出産・子育て

シャチは、自然界で敵なし。生態系の頂点に君臨する。そんな動物が、あまり増えてしまうと、獲物を食べつくし、共倒れしかねない。だが、そこはよくしたもので、シャチはあまり多産な動物ではない。
メスのシャチは、5~6年に一度、一頭の子を生む。子どもは秋か冬に生まれることが多い。生れた子どもは1年ほどで離乳を始め、2年で完全に離乳する。
メスは、10歳ぐらいで大人になるが、子どもを設け始めるのは14~5歳になってから。そして、40歳ぐらいで出産しなくなる。その25年ほどの間に4頭から6頭の子どもを産むことになる。しかし、子どもの半分ぐらいが、生後一年の間に死んでしまう。原因はよくわかっていない。

トーテムポールに彫られたシャチの意匠

カナダ西海岸に住む先住民は、シャチを、海中世界の支配者で、海では並ぶもののない狩りの名手と考えていた。
左の写真は、トーテムポールに彫られたシャチの意匠。突き出た背びれ、頭の上の噴水孔、口の中にずらりと並んだ大きな歯など、シャチの特徴をとらえている。

コメント

  • 風小僧

    40年ほど前、オルカの映画を見ました。その後、南紀白浜サファリワールドでその映画の鯱を見ました。何度も見ました。名古屋港水族館の鯱は、あまり芸をしないようですが?白浜の鯱は素晴らしかったです‼️

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