カナダ大都市の交通改革

05. モントリオールは駅とアートが融合していた

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メトロには、開業時からの伝統がある。駅構内に飾られているアートだ。ミューラル(壁画)、ステンドグラス、彫刻、セラミックアートなどスタイルは様々あるが、それぞれの駅に不思議な色合いを加えている。
(1)ArtMap

05. モントリオールは駅とアートが融合していた-イメージ1

68ある駅のすべてを回りたいところだが、約80点ある地下鉄アートの中からこれはと思うものをあらかじめ選び、回ってみることにした。スタートはBonaventure駅。まずはオレンジ線を使い、Snowdon駅へ向かう。

駅のホームにあるのが、Les quatre saisons (1981)。Painted fibre cement and tempered glassとある。ホームの一角には解説パネルが全部で4枚あると示していたが、写真はその中の一枚だ。(地図1)

05. モントリオールは駅とアートが融合していた-イメージ2

ここから、ブルー線に乗り換え、オレンジ線のHenri-Bourassa駅まで一気に向かった。この駅には、1980年〜82年に製作された3つのアートと、2007年の合計4点があるが、写真は改札を出て外に出る最後の階段のところにあったRéveil de la conscience par la solitude (1982)だ。(地図2)

05. モントリオールは駅とアートが融合していた-イメージ3

ここからオレンジ線の駅を回る。まずはCrémazie駅。プラットフォームの壁面には、Le poète dans l’univers (1968)があった。(地図3)

05. モントリオールは駅とアートが融合していた-イメージ4

隣のChamp-de-Mars駅には、1968年製作のステンドグラスと2015年製作のオブジェがあるが、駅の改札口にあるステンドグラスが特に美しかった。(地図4)

05. モントリオールは駅とアートが融合していた-イメージ5

グリーン線との乗換駅となるLionel-Groulx駅には、木製の彫像The Tree of Lifeがある。この彫刻はモントリオール万博が行われた1967年に国連が主催するパビリオンの前に置かれていたものが、1978年になってこの駅へ移設されたもの。五大陸に暮らす人々がルーツを一つにするという有名な彫刻は、万博当時多くの人の注目を集めたものだ。(地図5)

05. モントリオールは駅とアートが融合していた-イメージ6

ここからは、グリーン線の駅を回ろう。次はLaSalle駅。改札口には、巨大なステンレス製のミューラル(壁画)がある。一度改札を出て出口方向に歩き、振り返ると写真のような風景に出会うことができる。(地図6)

05. モントリオールは駅とアートが融合していた-イメージ7

Charlevoix駅を降りたら、改札口へ向かう長いエスカレーターに乗ろう。上りきった所に、美しいステンドグラスがある。この日はお天気が良く差し込む光が強かったため、特に美しく輝いていた。(地図7)

05. モントリオールは駅とアートが融合していた-イメージ8

Peel駅のホームには、鮮やかな色と円が特徴的なセラミックが埋め込まれている。開業時の1966年に製作されたデザインは、設計者と綿密な打ち合わせによって生まれたもので、アートと駅が一体的に設計されるモントリオールメトロ初の試みが実現した駅でもある。(地図8)

05. モントリオールは駅とアートが融合していた-イメージ9

忙しい大学街にあるMcGill駅には、3点のアートがあるが、南側通路の茶色い壁画は開業時に製作されたテラコッタだ。改札を出た東側通路には、1991年製作のガラスとスチールが組み合わされた壁画がある。(地図9)

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さらに隣のPlace-des-Arts駅には、改札口を出たところにHistoire de la musique à Montréal (1967)がある。鮮やかな着色は、ガラスにペイントされたものだという。テーマは、カルティエから現代までの音楽の歴史を1枚の絵に表現したものだ。(地図10)

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最後は、グリーン線のVIAU駅。改札を入った所に、ターコイズと黄色の美しいモザイクタイルOpus 74 (1976)がある。この駅を出るとRio Tinto Alcan プラネタリウムがある。ここを訪れた2016年5月には、プラネタリウムでAuroraeというドームをスクリーンに見立てて、本物と見間違える迫力の360度オーロラムービーを上映していた。イエローナイフとドーソンシティーでオーロラを見た経験者として意見を求められても、これは必見だと思う。(地図11)

http://espacepourlavie.ca/en

まだまだ興味をそそるアートがあるが、今回はここまで。地下鉄駅にこれだけの規模のアート展示をするというアイディアに脱帽。モントリオールは、地下鉄にもエスプリを表現しているのだ。地下鉄アートについては下記に詳しいリストが掲載されているので、このページを見ることから旅を初めるのも良いだろう。

http://www.stm.info/en/about/discover_the_stm_its_history/art-metro/list-artworks

文・写真:Makoto Hirata

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