カナダ大都市の交通改革

06. 東部カナダの乗車券いろいろ

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モントリオールで地下鉄アート巡りをした時に活躍したのが、Day Passという1日乗車券だった。外国旅行で初めて訪れる国の場合、公共交通機関で要求されるその国の小銭を持ち合わせないことが多い。頻繁に乗り降りを繰り返す旅行者にとって、そうした面倒を省いてくれる1日乗車券を旅先で買い求めることは、もはや必須と言っても良いだろう。

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一日乗車券と言っても、街によって様々だ。モントリオールの場合、素材は紙だがICチップが入っているから、改札で軽く触れるとその時から有効期限の24時間が始まる。乗車券に特にスタンプがされるわけではないので、乗り始めの時間は覚えておく必要がある。

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トロントの場合、地下鉄駅のブースで1日券と言うとビンゴゲームで配られるようなレトロな紙の乗車券を渡される。乗車の日付をコインなどでスクラッチすることで使えるようにするのだ。スマホにアプリを入れて1日乗車券を買うことができるというサービスも始まっているが、普段持ち慣れたスマホの画面にチケットを表示させ、TTCに乗る時に係員に提示するというシンプルさは紙の乗車券とは変わらない。

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オタワの公共交通機関はバス路線が主流で乗車時に運転手から乗車券を買うのだが、お釣りがないので小銭を用意しておかなければならない。日本からの直行便でトロントに来たら、空港ロビーにあるUP Expressカウンターでスマートカード(PRESTO)を買っておくとオタワでも使える。バスの端末にタッチして乗車券を買うと小銭を心配しなくて良くなる。

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近年カナダで普及し始めているスマートカードは、日本で言うSuicaやPasmoと同じタッチ式の乗車カードだ。あらかじめ好きな金額をチャージしておき、乗車するごとにカードをスキャンして運賃を引いて行くという、日本ではお馴染みのもので、モントリオールとオタワでは学生や職場に通う人々がほぼ全員カードで乗車している。

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オタワとトロントは、PRESTOという会社のシステムを使っているので、1枚のカードを持っていれば2つの街での公共交通機関への乗車はこれで済ませることができる。

なおトロント国際空港からダウンタウンを結ぶUP Express(UPX)鉄道もPRESTOシステムが使える。乗車時に端末にタップオンし、下車駅でタップオフするという形になる。

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モントリオールはOPUS という別なシステムを使っている。旅行者でも地下鉄駅のチケットブースで買うことができるから、乗り方によって1日乗車券かスマートカードかを判断すると良いだろう。

モントリオールとオタワは全駅並びにバス全車両にスマートカードが使えるが、トロントのTTCは、PRESTOシステムはまだまだ部分的。ストリートカー全車両と一部の地下鉄駅に配置されているのみで、バスでは使えないから注意が必要だ。

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トロント国際空港からバスを使う場合は、両替店でTTCのトークンを1枚買う方法が一番安い。トークンというのはコイン状のもので、昔から使っているものだ。バス〜地下鉄を乗り継ぎ約3ドルでダウンタウンのどこにでも行くことができる。乗車時にトランスファーという乗り継ぎチケットをもらっておくのがコツだ。

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VIA鉄道の乗車券は、おなじみに黄色いチケットだ。駅のチケットブースで買うと、写真のような乗車券を手にすることができる。近年オンライン化が進み、ウエブで予約し手元のプリンターでチケットを印刷するという方法が一般的になってきているが、この黄色いチケットは旅の思い出になるので、1枚は持っておきたいところだ。

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これと正反対なところにあるのが、アプリを使ったチケットシステムだ。旅先のホテルでVIA鉄道を予約したいがプリンターがないというシチュエーションの場合、ホテルのコンシェルジェにお願いするのが一番確実だが、自分でとなった場合スマホの中で完結できるので便利だ。iPhoneの場合はウォレットに電子チケットとして保存し、乗車時、乗車後の検札時にスマホ画面を見せるだけでオッケーだ。

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Apple Watchを持っていれば、チケットをスクロールすると最後に3次元バーコードを表示させることで検札も問題なくできる。画面が小さくて少し心配するかもしれないが、VIAのスキャナーは優秀で、揺れる車内でも難なく認識する。余談になるが、エアカナダのスマホ用アプリも便利だ。24時間前のチェックイン時の座席変更ができるばかりでなく、預け入れ荷物がある場合は空港のキオスクでタグを印刷し、Bag Dropのカウンターに荷物を持っていくだけで済んでしまう。

腕時計がチェックインを始めとするすべての作業を代わってくれる時代になっている。訪れる都市ごとにスマートカードを買わなければならないという時代からウエアラブルが旅の相棒になる日も、すぐそこまでやってきているようだ。

文・写真:Makoto Hirata

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