04. カリブーが舞い降りる

オーロラ大爆発に出会う旅~光が僕を包み込む極上の時間~04. カリブーが舞い降りる

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僕たち日本人がオーロラを表現しようとする時、すぐに「神秘的」とか、「幻想的」といった言葉が浮かんでくると思う。

そもそも、「オーロラ」という言葉自体がそんなムードをまとっているとも言える。

でもカナダでは、オーロラと言ってもあまり通じない。ここでは「ノーザン・ライツ」。そう聞くと、神秘と幻想の度合いが若干薄れてくるだろうか。

「デネの人々にとって、オーロラは空から地球上へとカリブーを運んできてくれるものだったんだ」。 この地の先住民「デネ族」とオーロラの関係を教えてくれたのは、ブラッチフォードレイク・ロッジの現場を預かるデビッドだ。

カリブーの肉が食べられなければデネの一族はたちまち飢えてしまう。

その毛皮は、極寒の地で身を守るのにこの上ない防寒具となる。カリブーの骨は道具として様々な形で活用されてもいた。

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デネ族にとって、捨てるところが何一つないカリブーの居場所を知ることは、「生存」そのものだったのだと思う。

そう考えると、簡単に「神秘的」とか、「幻想的」といった言葉でオーロラを表現していいのか、躊躇してしまう。

デネの人たちはオーロラを恐れ、敬い、その出現を待ち焦がれたはずだ。カリブーを運んできてくれるオーロラを目にした時、ましてやブレイクアップの時の彼らの歓喜とはどれほどのものだったろう。

彼らは、大きな喜びに包まれながら、カリブーが舞い降りたはずの方角へとその一歩を踏み出したはずだ。きっと、凍った空気の中に、歓喜の声を響かせながら。

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もっとも、デビッドによると、オーロラの持つ意味は部族によってまったく異なるそうだ。

例えばデネ族より南に住むチップワン族にとって、オーロラの出現は、隣に住むスレービー族が攻め込んでくる予兆なんだそうだ。

北に住むイヌイットたちはオーロラが出ると、祖先たちがスカル(しゃれこうべ)でフットボールをしていると思うのだという。日本風に言えば、お盆に先祖が家に帰ってくるようなものかもしれない。

ブラッチフォードレイク・ロッジの朝日は、凍った湖面から昇ってくる。その光は、遮るものがないため真っ直ぐに室内へと差し込んでくる。そんな直線的な明るさに包まれながら朝食をとり、デビッドの話を聞きながら午前中の静かな時間を過ごす。

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ロッジの客も従業員も世界各地から来ている。腕のいいスレンダーな女性コックは東洋系の顔立ち。昼食の準備までのひとときをヨガの時間にあてている。

ドイツ人女性スタッフは、韓国やオーストラリア、それに日本の大阪に住んでいたこともあるそうだ。そのわりには、Tシャツの漢字が間違っている。そのTシャツ、どこで買ったんだろう。

さて、オーロラが見えるのはもちろん夜だけ。じゃあ、昼間のブラッチフォードレイク・ロッジでは何をしたらいいのか。

実は、そんな心配は無用。僕らの滞在中、取り扱い免許の更新時期と重なり、ロッジは偶然、アルコールを提供できない状態だった。でも、実はここは「深酒」なんてしてたらもったいないぐらいの場所なんだ。

コメント

  • 吉田 智江

    一生に一度は絶対に見たいオーロラ!!!!!!イヌイットの方々のスピリットをまじかに感じてみたい。

  • やま親爺

    20年ほど前にイエローナイフを訪れた際に、ホテルのレストランでカリブーのシチューをいただきました。調理方法や味付けにもあるのでしょうが、私たち日本人にはビミョーな感じのシチューでしたね。妻は完食を途中であきらめました。
    イヌイットの人たちは少なからず差別を受けていたような・・・この場では語らない方がいいかな。

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