バンクーバー 海と風と森と

12. バンクーバーのサーモン料理

お気に入りに追加
12. バンクーバーのサーモン料理-イメージ1

さて、ついに「サーモン・キャピタル」、キャンベル・リバーに別れを告げ、バンクーバー島から本土のバンクーバーへと戻ることになった。

帰りはコモックス空港ではなく、島の南の方まで車で移動し、ナナイモから水上飛行機でバンクーバーへと向かう。

フロートを取り付けた水上飛行機の“エアポート”はこんな感じ。なんだか小さくて、海辺のカフェみたいな佇まいだ。

12. バンクーバーのサーモン料理-イメージ2

それにしても、何回説明すれば分かってもらえるのだろうか。僕は高所恐怖症なのだ。

それなのに、またまた誰かが要らぬ気をきかせてくれたようで、飛行機での僕の席は、下がよく見える操縦席の隣だった。一般的にはこれは特等席なんだろう。

水面を滑走路にして、小さなプロペラ機はフワリと上昇していく。関係者の暖かいご配慮のお陰で、ずっと下の方を進んでいくたくさんの貨物船がよく見える。

12. バンクーバーのサーモン料理-イメージ3

あっと言う間にスタンレーパークやダウンタウンのビル群が見えてきた。いよいよバンクーバーだ。人の暮らしの近くに海があり、森があり、人々が自然とともに生きる街、それがバンクーバーだ。

バンクーバー島ではグリズリー・ベアに出会ったり、サーモンを釣ったり、さらにはサーモンと泳いだりしたけれど、バンクーバーではサーモン料理をたっぷりと楽しみたい。

サーモンが「命のサイクル」において重要な役割を果たしていること、人間がサーモンを増やすために努力していること、そうしたことを知った上で、やっぱりサーモンをおいしくいただきたいと思う。

12. バンクーバーのサーモン料理-イメージ4

そして僕がバンクーバーの夕食に選んだのが、市内にある和風ダイニング「SHURAKU(酒楽)」という店だ。

最初の料理は、リンゴの上に自家製のスモークサーモン、そしてゴルゴンゾーラチーズやピスタチオなんかが乗っていて、さらにその上からハチミツをトロリとかけ回してある。

青カビたっぷりの濃厚なゴルゴンゾーラとリンゴの酸味が実にマッチしていて、その中でサーモンの深い味わいが負けずに自己主張している。そして全体をハチミツが包み込むようは役割を果たしていて、1つのハーモニーを生み出している。

12. バンクーバーのサーモン料理-イメージ5

次がソッカイ・サーモン、つまりベニザケのグリルだ。

前にサーモンにはいろいろな種類があると説明したけれど、ソッカイ・サーモンがどのサーモンなのか、といったことが分からないと、メニューを見てもなんだか理解できない、ということになる。

それにしてもこのベニザケときたら、ニンニク、オリーブオイル、パクチーの緑色のソースでいい味になっている。隣の花のような料理は、贅沢にもサーモンの花びらでホタテを包み込み、真ん中に「とびっこ」がトッピングしてある。

12. バンクーバーのサーモン料理-イメージ6

次の料理は、スモークサーモンを「スモーク」した際の煙をガラスの容器で閉じ込めておき、食べる直前にふわっという香りもいっしょに楽しもうという趣向だ。

実は蓋を伏せている間は真っ白で中が見えないけれど、容器を持ち上げるとスモーキーな香りがあたりに漂って、スモークサーモンの味をぐっと引き立ててくれるのだ。

12. バンクーバーのサーモン料理-イメージ7

お次は生魚を調味料などであえる、ハワイの「POKE=ポケ、ポキ」という料理だ。

下から順番に、衣を付けて揚げた海苔、レンコンのチップス、その上にサーモンとアボカド、松の実などをあえたもの、つまりPOKEが乗っかっている。

パリパリ、サクサクとトロリとしたサーモン、そして松の実の食感が口の中で実に楽しい。

12. バンクーバーのサーモン料理-イメージ8

そして最後の「締め」は寿司、それも北米大陸らしく「レインボーロール」ということになった。

サーモンだけではない、ツナ、サバ、エビ、ハマチといろいろあって、やっぱりアボカドが使われている。とにかく「レインボー」の名前の通り、食べるのが惜しくなるぐらいカラフルだ。

さて、紹介した料理の中にはシェフが特別に作ってくれたものもあるので、ご注意いただきたい。

じゃあ、どれがメニューに載っていて実際に食べられるのか。正直言って、どれがスペシャルだったか僕もよく覚えていない。気になっている読者もおられると思う。しかし僕はあえて言いたい。気になるんならもう、バンクーバーに飛んで、実際に店で確かめてみるしかないじゃないか。僕はそう思う。

文・写真:平間俊行

コメントを残す